事件・事故・裁判

文字サイズ変更
ブックマーク
Yahoo!ブックマークに登録
はてなブックマークに登録
Buzzurlブックマークに登録
livedoor Clipに登録
この記事を印刷
印刷

手形詐欺事件:田中元検事「刑務所で男磨く」

 「(刑務所の)中で男を磨きたい」「私は日本一の幸せ者」。収監を控えた3月17日、東京都千代田区で開かれた出版記念祝賀会で、かつて「鬼検事」と呼ばれた田中元弁護士は心情を吐露し、男泣きした。

 元共産党政策委員長、筆坂秀世さんとの共著「どん底の流儀」(情報センター出版局)の出版を記念して開催。約400人が囲み、別れの言葉をかけた。

 田中元弁護士は拳を握りしめ、「みなさんの温かさに触れ、後ろ髪を引かれる思いで、入りたくないというのが正直な気持ち。一日も早く出て、みなさんの役に立つような男になりたい」とあいさつ。「すべてが全力投球の父に、今回は少しばかりの人生の休暇を与えられたのではないでしょうか。父が誇りであることは変わりません」との娘が書いた手紙が紹介されると、大粒の涙をこぼした。

 会では、自身も受託収賄罪に問われて上告中の鈴木宗男衆院議員が乾杯の音頭を取り、「田中さんに人間が失ってはいけない人情とか優しさを感じる。どうか今後も田中さんをよろしく」と激励。

 歌手の松山千春さんは「大空と大地の中で」を熱唱し、「体に気をつけて」と気遣った。筆坂さんも「司法なんていうのは狭いもの。社会のみなさんの中で誰が正しいのかの勝負に勝てば、これが本当の勝利判決」と語った。【藤田剛】

毎日新聞 2008年4月1日 2時30分(最終更新 4月1日 2時30分)

事件・事故・裁判 アーカイブ一覧

 


おすすめ情報