2008年4月13日 12時32分更新
東京の日野市立病院は、小児科の常勤の医師が、今年6月末でいなくなり、安全性の高いお産ができなくなったとして当面の間、お産の受入れを中止する措置をとることにしました。
東京・日野市の日野市立病院では産まれたばかりの子どもに重大な病気がないかどうか、いち早く発見できるよう、お産には産婦人科の医師や助産師、看護師の他に、小児科の医師も加わって臨んでいます。
日野市立病院では現在、お産に対応している小児科の医師は1人ですが、今年6月末で退職し、後任は決まっていないということです。これを受けて病院は、「安全性の高いお産が実現できなくなる」として、後任の小児科の医師が決まるまでの当面の間は、お産の受け入れを中止することにしました。病院側は、この病院でお産を予定している200人余りの妊婦に対して、すでに説明の文書を送り、今後、説明会や面談を通じて近隣の病院を紹介するなどの対応をとることにしています。
こうした事態について厚生労働省は、「産婦人科の医師の不足でお産の中止や制限をする医療機関は全国でも相次いでいるが、小児科の医師の不足で止める例は聞いたことがない」と話しています。