松戸市は同市矢切・栗山地区に南北に延びる矢切斜面緑地約5ヘクタールのうち、南側の栗山地区の約2ヘクタールを、都市緑地法に基づく特別緑地保全地区に指定した。この斜面は市街化区域の民有林だが、指定により住宅建設や樹木の伐採はできなくなる。
矢切斜面緑地は江戸川に沿って幅20~40メートル、長さ約2キロにわたって連なり、コナラやイヌシデ、ムクノキ、エノキなど、主に落葉樹が茂っている。市内に残る貴重な緑地で、市民から保存の要望が出ていた。
このうち、地権者の了解が得られた南側部分を3月21日付で特別緑地保全地区に指定した。松戸市内では初の指定で、土地所有者は開発ができなくなる半面、相続税が減免される。市は地権者と管理協定を結び、斜面林の管理・保全にあたる。残る北側部分も地権者と交渉して、緑地保全地区への指定を目指す。【長谷川力】
毎日新聞 2008年4月11日 地方版