※より詳しい話は左の本をご覧になってください。
チベット紛争に加え、相次ぐ食品問題。道義的に見ても感情論で見ても日本の対中国外交の弱腰っぷりに疑問を抱く人も少なくないだろう。
しかし日本には中国に逆らえない非常に大事な問題を抱えている。今回はその話。
レアメタルという言葉を聞いたことあるだろうか。読んで字の如くレアなメタル、日本語で希少金属と訳される非鉄金属のことだ。
(詳しくは http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%82%BF%E3%83%AB )
有名どころのコバルト、ニッケル、マンガン、タングステン、チタンなどに加え白金など貴金属もその枠に含まれる。
日本が国の礎をなす上で重要な半導体産業、デジタル家電以外にも特殊鋼製造と経由した機械産業や自動車産業に至るまでこのレアメタルは非常に重要な役割を持っており、絶対に欠かすことのできない素材である。
ここで問題となるのはこのレアメタルの産地の極端な偏在性。例えばニオブはブラジルに、タンタルはオーストラリアに、白金は南アフリカに90%以上の埋蔵量が固まっており、他の国々ではほとんど産出されていない。鹿児島の菱刈金山を除く全ての鉱業を停止してしまった日本の産出量は当然ほぼゼロである。
そして本題、利用価値のあるレアメタル約20種類の過半において埋蔵量・生産量ともに中国が世界1位なのだ。特にレアアース(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B8%8C%E5%9C%9F%E9%A1%9E%E5%85%83%E7%B4%A0)と呼ばれる希土類は中国がほぼ独占という状況にある。
レアメタルは鉄や石炭などと違ってはっきりとした形で掘れるものではなく、さまざまな鉱物から高度な精錬を持って取り出すタイプのもの。この技術に関しては日本は世界の最先端技術を有している。そのため資源国といえども完全に輸出をシャットアウトするようなことはできない。
しかし、技術というものは徐々に習得されるものであるのに対し、資源というものは最終的には産出する領土を保有する国家の影響を受けるものである。
日本はハイテク産業や自動車産業などの生産業を捨てて国家を維持するには領土も人口も全然足りない。そのため生産業を維持するために資源の輸入先とは敵対することはできない。これは国家としてかなり致命的とも言える弱点である。
特にハイテク素材として有用なレアメタルの大部分を中国から輸入している日本は、頭を下げまくってでも中国の機嫌を取るしか今のところ解決策がないのが現状なのだ。
資源貧国日本のつらい外交事情を理解する上での背景のお話。分かってもらえただろうか。
大変勉強になります。
毎日拝見させてもらっています!
これからもよろしくお願いします!!
最近新聞で読んだ中には、「日本には使用済み電気機器が大量にありその中に大量のレアメタルが含まれているため、実は日本は潜在的な資源国である。」なんて書いてありましたが、やっぱりこれは楽観的な意見なのですかね…。
再利用の、活性化は日本が生き延びる上で必須だとは思うのですけども政府があれだからなぁ。
いつも貴重な情報有難うございます。
しかし知識量半端ないですね(^^;)
そのレアメタルの大半がチベット・ウイグル地区にあるんだから、日本的には独立したほうが都合良いような・・・(^^;)
>>タツヤさん
役に立っているようなら幸いです。
今後ともよろしく!
>>Pot3さん
リサイクル資源はたしかに大事なんですが、
古いものを壊さないと回収できないというのが根本的な問題。
あと国内生産量>>国内消費量なので海外に製品が流れていますし。
でも廃材を海外に取られないような政策は必要ですねぇ。
関連銘柄だと5855アサヒプリテックなどが代表かなー。
>>hirohitoさん
半分は本の受け売りみたいなところがあるんですけどね。
中国の資源外交は先手先手で囲い込みをやってきているので、
日本も専門チームを作って外交をしないといけないんですがー。
>>osamuさん
高山地域に資源が多いのは事実ですがそれ以外の場所にも
いろいろ埋まっているので・・・領土のでかい国は強い!
北朝鮮やキューバなどの共産圏の資源を
アメリカとの板ばさみで積極的に取りにいけないのも日本の弱みですね。
What was the interesting thing? Oh! That. Yeah. I should have guessed. This post is good, but not good enough.