【ワシントン=小竹洋之】米連邦準備理事会(FRB)は22日、最重要の政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を緊急に0.75%引き下げ、年3.5%とすることを決めたと発表した。信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題を発端とする米景気の後退や世界同時株安に歯止めをかけるため、異例の大幅利下げに踏み切った。ブッシュ大統領が表明した景気対策と協調し、財政・金融政策を総動員して米経済の危機回避を目指す。市場では根本的な問題解決になりにくいとの見方から、同日の米株式が一時460ドル下落するなど不安定な動きをしている。
緊急利下げ後に発表した声明は「景気下振れのリスクがまだかなり残る。必要に応じて迅速に行動する」と指摘。29、30日に開く定例の米連邦公開市場委員会(FOMC)でも、一段の金融緩和に踏み切る可能性を示唆した。
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