裁判所の競売で落札した土地の代金を納付していないのに、自社所有の土地と偽って販売したとして、組織犯罪処罰法違反(組織的詐欺)の罪に問われた神奈川県鎌倉市、不動産業、岩井清高被告(66)に対し、千葉地裁(栃木力裁判長)は12日、「常習的犯行の一環で、反省の態度はみじんもみられない」として懲役8年(求刑同10年)を言い渡した。
判決によると、岩井被告は05年3月、埼玉県川口市、不動産販売員、芹田友宏被告(60)=控訴中=ら6人と共謀し、宇都宮地裁が競売にかけた栃木県那須塩原市の土地(約1万6000平方メートル)を約1000万円で落札。同年3月から4月にかけ、同地裁に代金を納付しないまま同県内の顧客16人と売買契約を結ぶなど、41人から約1億4000万円をだまし取った。
芹田被告以外の共犯者5人は、いずれも実刑判決を受け確定している。【寺田剛】
毎日新聞 2008年2月13日