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遺伝子組み換え大腸菌、実験室の流しに捨てる…神戸大研究室

4月11日3時10分配信 読売新聞


 神戸大医学研究科(神戸市中央区)の久野高義教授の研究室(分子薬理・薬理ゲノム学)が、実験に使った遺伝子組み換え大腸菌や酵母を実験室の流しに捨てて処分し続けていたことが10日、複数の同研究室関係者の証言でわかった。

 遺伝子を組み換えた生物は、遺伝子組み換え生物等規制法で、熱や薬品で死滅させて廃棄すると定められている。同教授が文部科学省の調査に事実を隠ぺいしたとの証言もあり、同省は「早急に詳細な調査をする」という。

 関係者によると、久野教授らは、発がんのメカニズムなどの研究で、遺伝子を組み換えた大腸菌や酵母を使用。5年以上前から、菌の入った培養液を処理せず実験室内の流しに捨てた。菌を育てた寒天状の培地も一般廃棄物としてごみ箱に捨てていた。

 加熱処理して菌を死滅させる機器は実験室に3台あるが、ほとんど使われていなかったという。医学研究科によると、捨てられたとされる菌の危険度は低いというが、排水は一般の下水道に直結しており、人の体内に入る可能性も否定できない。

 文科省は、不適切な処理を伝える匿名の通報を受けて3日に、研究室を立ち入り調査。神戸大側は翌日、組み換え大腸菌の培養器を廊下に置いていた違法行為があったと発表したが、処理については「すべて適正と確認した。周囲の汚染はない」と説明していた。

 久野教授は「手を抜くスタッフがいた可能性は否定できず責任は私にあるが、違法な処理や隠ぺいを指示したことはない」と話している。

最終更新:4月11日3時10分

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