カリスマ講師と地方の講師の給与格差は最大16倍
カリスマ講師ともなれば年収3,000万円や5,000万円もめずらしいことではなく、引き抜きも多い。そうした特別な存在は別にして、会社別の社員の年収平均も見ておこう。平均年齢は30歳前後から35歳、平均勤続年数は5年前後から7、8年といったところが多い。
300万円台は前述の秀文社、サッカー教室やダンス教室も展開していているクリップコーポレーション、それに鹿児島の昴。
400万円台は進学会、ワオ・コーポレーション(能開センター)、全教研、秀英予備校、学究社(エナ)、アップ(開進館・進学館)など。500万円台は、ウィザス(第一ゼミナール)、城南予備校、ステップなどで、リソー教育(TOMAS)とナガセは600万円台。ナガセはこの5年間、従業員は100人以上増やし、平均年収も45万円強アップさせている。
学習塾・予備校以外の上場教育関連企業では、子ども向け英会話教室のゼンケンホールディングス(HD)が300万円台。英会話教室のGABAは400万円台で、経営者や経営幹部を対象とした「大前研一経営塾」などを展開のビジネス・ブレークスルーは500万円台。600万円台は税理士資格などのTACで、幼児から社会人までの教育や人材派遣のヒューマンHDは700万円台となっている。
ちなみに、ベネッセコーポレーションは700万円強、学習研究社は840万円。ベネッセはここ5年、社員は500人増で平均年収はほぼ横バイの12万円増、学研は同期間、社員数は約60人の減少ながら平均年収は50万円強のアップになっている。
子どもを学習塾に通わせている親にとって、これらの金額は高いか安いか。ただ、「塾に通わせているだけで安心」し、成績アップはあきらめているようなら、塾通いを見直す1つの判断材料にはなるだろう。