4/11 (金)
中国大使館の求人募集「容姿端麗」は違法では?
先日、日本にある中国大使館のホームページを見ていて驚いた。日本人職員を募集する求人案内にある応募の条件が、はっきりと『女性』で『容姿端麗』と書かれている。日本では違法になると思うが、大使館だから違法にはならないのか?という疑問。
中国大使館のホームページによると、大使館職員として日本人の求人募集を行っていた。中国大使館があげた応募資格は「35才以下の女性(短大卒以上)」限定、「健康」で「中国語が堪能」で、さらに「容姿端麗」という条件も付いていた。日本では、一般に男女問わずできる仕事の場合「男性のみ・女性のみの募集」は「男女雇用機会均等法」で、禁じられている。ただし、例えば、芸術・芸能分野、宗教(神父・巫女)、風紀(女性更衣室の係員)など、男女異なる取扱いをすることに合理的な理由があるものは、法違反とならない。この件について、中国大使館領事部に聞くと「受付の仕事なので女性がいいと思ったので」という回答。「容姿端麗」という条件をつけた理由について聞くと「どちらかと言えば美しい方がいい。中国大使館の顔ですからね。」と全く問題性は感じていないような回答。そもそも中国では「女性限定」「容姿端麗」などの求人広告は適法なのか?中国の法律に詳しい方によると「中国の労働法の中には、性別を理由に採用拒否してはならないとあります。ただ、どんな記載が違法かは明記されておらず、政府関係の求人募集広告で『容姿端麗』と書かれているものもあります」と言う。では、中国に本社がある会社が、日本にある支社で求人をする場合、どのように募集しているか?中国系で人材派遣を行なうA社は「当然、日本の法律に従って募集してます」同じく中国系IT関連のB社は「本社は中国ですが、日本支社では求人も含め、法律に関わることは全て日本人の担当者が対応しています」と言う。厚生労働省に聞くと、雇用均等・児童家庭局の方は、一般的に違法な求人があった場合、<事業主に報告を求める>⇒<指導・助言・勧告>⇒<是正を確認>といった流れで違法状態を無くしていくということだが、外国の大使館といえば、外交特権がある。この法律は適用されるのか?厚生労働省に聞いたところ、「もし『女性だから容姿端麗な人を募集』という意図ならもちろん問題です。容姿端麗は男性に対しても使われるので、それだけでは男女雇用機会均等法に触れませんが、そもそも仕事内容と容姿は関係ありませんから、別の問題になってくると思います。」と言う。
4/10 (木)
円山公園で花見 縄張り料を徴収?
京都市が管理運営する花見の名所、円山公園で昔から場所取りのできないスペースがあり、しかもその場所を売っている人達がいる。公園はみんなのもののはず・・・。京都市はこの行為を認めているのか?と言う疑問。
場所は八坂神社から円山公園へ入り、有名な枝垂桜を通り過ぎたエリア。花見スペースを販売している業者が本当にいるのか?現地に取材にいったところ、桜の下に広がる、一面に敷きつめられたビニールシートの上には、「有料席・無断着席厳禁」という看板。店の名前らしきものが書いてある。円山公園の中で、ビニールシートを敷いて花見スペースを確保していた店舗のうち、今回、取材班が見つけたのは4軒の茶店と一軒の貸しゴザ業者。公園内の各店舗がそれぞれ50畳くらいから、大きいところでは150畳以上もゴザが引けるエリアをビニールシートで確保していた。このエリアは、一般の花見客が場所取りできないようになっていて、座るにはそれぞれのお店から700円〜1000円でゴザ(1枚=1畳/1.65平方メートル)を借り、店が確保しているビニールシートの上に敷かなければならない。仮に150畳分のエリアが満席になれば、一日およそ15万円の場所代が茶店に入ることになる。ゴザを貸している茶店の主人は「花見シーズンの間は期間限定で京都市から許可をもらって商売している。京都市にきちんとお金を払って、権利を持って商売しているので、納得してもらわないと困る。」とのこと。京都市都市公園条例によると、公園内で営業行為をする場合には、管理者である京都市に許可を得て、“平米数×日数×115円”というお金を、京都市に払わないといけない。京都市に聞いてみるとそれぞれの業者は確かに、営業日数と占有面積に見合った金額を支払っていたが、書類上の占有面積は全て建物だけでビニールシートの分は含まれていない。茶店としての申請の場合は、お客さんが食事する机を店の前へ出す事は認められるが、ゴザを貸し出すという行為やビニールシートを敷いて場所を確保することは認められていない。貸しゴザ業として申請した場合も、ゴザの貸し出しは認められるが、ビニールシートを敷いて場所を確保する行為は認められていない。京都市の緑地管理課に聞いてみると、「ビニールシートの部分は把握していなかった。申請内容と異なるので、業者を呼んで事情を聞き、指導します。」とのこと。占用許可をもらえば、誰もが、茶店や貸しゴザ業者のように公園の中で営業ができるのかというと、京都市の緑地管理課の話では、「お茶屋、貸しゴザ屋に対する許可は昔からの業者にしか下りていない」とのこと。今、円山公園内で営業しているお茶屋、貸しゴザ屋というのは公園の占用許可制度を定めた「都市公園法」が制定される以前から商売しているので許可を出しているが、新規参入業者が来ても、今いる業者でいっぱいなので「基本的にはお断りしている」ということだ。
4/8 (火)
手続きを済ませたのに、また届く年金特別便のナゾ
ねんきん特別便が届き、ムーブに協力してもらい、社保事務所に行って無事手続きを終えることができ、喜んでいたら、また「ねんきん特別便」が届いた。しかも、中には、訂正前の記録が入っていた。また訂正に行かないと行けないのか?という疑問。
1月30日に、番組スタッフとともに記録漏れの手続きを終えた疑問の主。その後、2月中旬に最寄りの社会保険事務所から修正された書類が届き、手続きは完了したものだと安心していた矢先、3月31日、またも修正されていない「ねんきん特別便」が再び届いたのである。封筒にある「社会保険庁 社会保険業務センター」へ電話すると、基礎年金番号や、生年月日などの個人情報などを聞かれ、およそ20分ほどのやりとりの後、担当者は「大丈夫です。修正が終わっていますのでその書類は、破って捨ててください。」とのこと。なぜこのような事が起こったのか?社会保険庁へ聞くと、「記録もれの可能性のある人から送り始めたところ、多くの人が訂正が必要な箇所に気づかず「訂正なし」として送り返してきたことがわかり、2月6日以降の送付分から、ポイントを分かりやすく説明した資料を追加しました。しかし、2月6日以降の送付分以前に送られた108万人の方には、その資料が入っていなっかたので、再度送りました。再送された書類には、「ねんきん特別便の見方を説明した」書類と、「お知らせとお願い」という、この2つの書類が、追加されて送られているはずです。」ということだった。実は、昨年12月からねんきん特別便の送付を開始し、1ヶ月が経った時、社会保険庁は調査をした。すると回答を送り返した16万人のうち、「訂正あり」と回答してきたのは、約2万人で12%たらず。訂正が必要ないと答えた14万人を抽出調査したところ、44%で、実際は記録漏れがあった。本当は宙に浮いているのに気がついていない人が多かったのである。しかし、この場合訂正に気付いていない人にだけ送付すればよいのではないのか?これに対し、「手続きを終えた方にも、もう一度、記録を確認していただき本当に漏れがないか、思い出してもらいたかったために、再送付しました。訂正手続きが完了した人を事前に取り除くと言う考えはありませんでした。」と社会保険庁は言う。書類の中には「既に提出したかたで記載したとおりで間違いのないかたは、再度ご提出していただく必要はございません」と書いてあるのだが、読んでも何のことかわからない。訂正がないと思い込んでいる人の記憶を掘り起こすために、再度送っているのに、そういう人は「もう出さなくても良い」と読めてしまう。その割に「すでに訂正を終えた方は、何もしなくて構いません」という一文がない。この一文がないから、すでに手続きを終えていた12%前後の人、再送したのが108万人だとすると、およそ12万人以上がまた、社会保険庁へ問い合わせて、職員の人は対応に追われるわけで、相談窓口は混雑し、電話はつながりにくいなどの無駄が起きてしまう。
4/7 (月)
阪神高速料金所のナゾ
仕事でほぼ毎日、阪神高速松原線を走るが、ある料金所では毎朝、決まって同じ時刻に1台のタクシーが止まっていて、中には誰も乗っていない。トランクが開いたままのこともある。一体これは何のためなのか?という疑問。
阪神高速に確認すると、「収受員交代のためのタクシーです。料金所の中には地上から直接営業所に通じる通路がないところがほとんどなので車による収受員交代を行っています。」と言う。ちなみに、料金所の収受員は1ブース2人体制で24時間勤務。1日1回、だいたい午前9時前後に交代を行うということで、ブースの中には、休憩を取るイスがある程度だという。交代するためには車が必要なのは分かるが、どうしてタクシーでなければならないのか?阪神高速の車で送迎すれば、より経費削減できるのではないかと、おせっかいながら阪神高速にぶつけてみると、「阪神高速には料金所が137あります。1つの料金所にも複数のレーンがあり、そこに2名ずついるため、同時に300数十人の収受員が働いています。交代させるだけのために多くの車両を所有・維持するのは非効率的なので…」との答え。もちろんタクシーだけではなく、会社所有の車でも人員輸送しているという。そして、料金所の収受員交代の祭は、ブースを一斉に閉鎖する。これはなぜなのか?との問いには「安全と渋滞予防のためです」と言う。どういうことかというと、順次閉鎖する方法だと、閉鎖されたレーンの手前に並んでいた車が左右の列に割込み、接触事故の発生するおそれが高くなるという。また、閉鎖→交代→開放の作業は、引継ぎなどをするためだと思うのだが、1レーンあたり2〜3分かかるので、1レーンずつ閉鎖すると、結果として2〜3分×レーン数の時間がかかる。長時間にわたり使用できるレーンが1レーン少なくなることから、料金所手前に渋滞を引き起こす可能性があるからだという。
4/4 (金)
上級のカップ麺とは?
何気なくカップ麺の表示を見ていたら『上級』と書いてあった。確かに食べた商品は美味しかったのだが、どこが上級なのかは謎。『中級』や『下級』もあるのだろうか?という疑問。
標準と上級の違いは、麺に対するかやくの量で決まるという。汁ごと食べるラーメンなどは、麺に対しかやくの量が6%以上は標準、15%以上が上級。焼きそばなどは、麺に対して4%以上が標準、10%以上が上級。実験の結果、上級の商品は基準を大幅にうわまっていることがわかったのだが、標準のはずの、やきそばUFOも上級の基準を超えていた。それならば上級にしたらいいのに、と思うのだが、なぜ標準なのか?日本即席食品工業協会の方によると、「年に1回検査しますが、標準と表示していても上級に当てはまる商品はたくさんあります。恐らくメーカーが自粛して標準にしているのでしょう」と言う。標準と上級の基準はかやくの量だけではなく、色や形、香りや味が『優良』だと上級、『良好』だと標準、という決まりもあるのだが、「もちろん検査時に見ますが、感覚に個人差があるので現実には区別はつきません」と言う。そもそも、なぜ即席めんの中でカップ麺のJASマークにだけ『標準』『上級』があるのか?管轄する農林水産省に聞いてみると、「1976年の法改正で「標準・上級」ができました。社会的に高級感のある物が求められた時期で、具材に凝った商品をJASマークで差別化できないかという議論が、業界団体から出たためです」と言う。
4/3 (木)
新設の警察署 隣の立派な一戸建ては?
先月末、奈良県香芝警察署が開署した。署の隣には立派な一戸建てが建設されているのだが、何の建物なのかわからない。ちょっとした屋敷のような豪華な建物なのだが、警察と何か関係はあるのか?という疑問。
警察署の隣にあるという建物、正体は「警察署長の官舎」。見た目は新築ということで、結構立派に見えるが、中にはお風呂、トイレ、台所というごく普通の家と同じような住居スペースになっており、広さは90平方メートルで、家賃は要らないという。署長の住居について奈良県では、奈良県警察職員服務規程の第9条に「警察署長は当該警察署に付属する警察署長公舎に居住しなければならない」と明記されていて、署長官舎を警察署の敷地内に建てるのはごく一般的。署長になると、住民票を署に移して住民登録をしなければならないということで、ほとんどの署長は単身赴任の二重世帯で生活しているそうだ。奈良県だけではなく、他の都道府県でもやはり署長官舎は警察署の近くにある。半径何メートル以内などの規定は特にないが、警察署近くのアパートやマンションの例も、また大都会の真ん中にある警察署などは建物(署)の中に組み込まれている場合も多々あるそうだ。元大阪府警のある署長経験者の話によると、大阪でも「交通規制などの権限が署長に集中していて、夜中に事件などが発生した場合にも現場での指揮が必要のため、官舎に住まないとスムーズに事が運ばない」ゆえに、官舎を離れる場合は本部の警務部長、もしくは本部長あてに書類を提出しなければならない。また、官舎の出入りも防犯カメラで署員に見られているわけでプライバシーはほとんどないのだという。また、週末も所管内の行事、運動会や学校の卒業式、地域防犯協会のイベントなどに出席し、マラソンなどの時も署で交通規制の指揮をとらなければならないのである。
4/2 (水)
新名神に謎の構造物
初めて「新名神高速道路」を走ったところ、走行中、鉄骨が何本もアーチ状になっている立派な構造物が現れてきた。スノーシェルターのようにも見えるのだが、上は金網で作られており、スカスカで雪は防げない。業者がお金を使うために作ったものではないのか?という疑問。
それは、甲賀土山インターチェンジの手前にある。これは、いったい何なのか?ネクスコ西日本に問い合わせてみると「それは、ゴルフボールの飛球防護ネットです。強度を計算したうえで、そういう構造物になっています。」との答え。周辺の地図を見てみると、確かにゴルフ場がある。滋賀甲南カントリークラブを例にとって説明すると、ここの8番ホールは、高速道路の方向ではなく、反対方向に打つようになっている。素人目には、むしろ高速のほうに向かって打つ7番ホールのほうが危ないのではないかと思うのだが、支配人曰く「7番ホールは、ショートホールで新名神高速より低い位置にあるので、球が飛んでいくことは考えにくい」とここにはネットがついていない。どうして8番ホールが危ないかと言うと、ここは、339ヤードの「PAR4」であり、ゴルファーが思いきり打つ。右打ちの人は、高速の側に立つので、異様なフックボールを打たない限り大丈夫だと思われるが、左打ちの人は、高速道路を見て立つので、力任せに打ってクラブの先っぽに当たってしまうと、真正面に飛んでしまう。しかも、ティーグランドよりも高速道路が低い位置にあるので、十分に玉が届いてしまうのだという。飛球防護ネットは新名神だけではない。日本には、ゴルフ場が2026あり、一都道府県あたり平均43ものゴルフ場があることになる。一般的なゴルファーのボールの速度は、時速200q。もし、このボールが、時速80qで走ってきた車のフロントガラスに当たったとすれば、ぶつかったときの衝撃は最大1tにもなるという。
4/1 (火)
ブータンの東隣にある白い地域は?
テレビのチベット報道を見ていて気付いたのだが、ブータンの隣に地図では白い地域がある。その地域は一体どうなっているのか?高い山だらけで人が住んでいないということなのか?という疑問。
世界地図を見ると、ヒマラヤ山脈ふもとの地域が白くなっている。ここは、「アルナチャルプラデシュ州」というインドと中国の係争地で、実質インドが支配している地域。中国とインドが未だに領有権を主張し合っている地域なので白くなっていたというわけである。広さは北海道とほぼ同じくらい、人口は110万人で北海道の5分の1。比較的日本に似た地域だという。およそ80にもなる民族が混在しているが、その6〜7割はモンゴロイド系の民族。山岳地帯なのだが、米を作っており、四季もある。実質はインドが支配しているが、既成事実を作るため道路などインフラ整備にお金をつぎ込み、インド国内平均よりも人々の暮らしは豊か。12の町、3649もの村があるそうだが、主要な町では携帯電話やインターネットも使えるようだ。ただこの場所、歴史的には翻弄された所。中国とインドの国境付近はヒマラヤ山脈で高山地帯のため、長い間正確な国境はあいまいだった。しかし1912年、清が滅亡した際にチベットは独立を宣言し、当時インドを植民地にしていたイギリスとの間で、国境線『マクマホンライン』を決めた。しかし、清に変わって誕生した中国は、チベット独立もこの国境線も認めず小競り合いが続いていた。そんな中、1959年、チベット動乱が起こり、チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世がインドに亡命したのをきっかけに中国の怒りが爆発、中国がインドを軍事攻撃し、中国軍はこの土地へも侵入。3年間に渡る激しい戦闘の結果、中国が圧倒的に優位に立った。ただ、インド側にアメリカ・イギリス軍が加わったため戦闘がエスカレートするのを恐れた中国軍は、一方的に停戦を決定。攻め入っていた軍を撤退させたのである。結局、インドがこの土地を支配し、1987年に州を作り実効支配を強めていったが、今なお中国も領有権を主張しているため地図上は空白になっているのである。