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門真第3中の国歌斉唱拒否の背景にも注目を

170人中169人が拒否という画一性が不気味

岡田 克敏(2008-04-11 11:36)
 これは4月3日の記事「日の丸と君が代、なんでそうなっちゃうの?」を受けたものですが、反論ではなく、参考意見として述べるものです。

 この事件の重要な点、憂慮すべき点は生徒170人中169人が国歌斉唱を「自主的」に拒否するような徹底した教育が公立学校で行われているかもしれないという事実だと思います。170人中169人という数はてつさんが全体主義的と表現されたように、不気味ですらあります。大多数の生徒は自由に考えることを奪われた可能性が高く、その結果がこの、ほぼ完璧な画一性だとすれば怖い話ですね。詳しい調査が待たれます。

 中学生に起立と国歌斉唱を拒否するように指導した特定の教員はおそらく斉唱拒否の正当性を独特の史観に基づいて教えたものと推定できます。以下はそのような仮定に基づく議論です。

 まず、表面に現れた現象である斉唱拒否の是非よりも、その根っこにある特定の教員の存在と彼らによる公立中学の教育の現状に目を向けるべできないでしょうか。

 起立と斉唱の拒否はたまたま彼らのパーフォーマンスの舞台に利用されたものと見ることができます。東京都教委のように拒否者を処分すれば、パーフォーマンスに多少のダメージを与えることはできても、根本的な解決にはなりません。

 何人かの教員自身が信条に基づいて斉唱を拒否するのは就業規則に関わる小さな問題ですが、そのような特定の史観に基づく教育が徹底してなされているとすれば、それは教育に関する重要な問題である思います。公教育において、批判能力の乏しい中学生にイデオロギー色の強い教育をすることは間違っているだけでなく、フェアな行為ではありません。これは左でも右でも宗教でも同じです。

 問題の根にはCyhyraethさんが指摘されたように、日教組、全教組の影響があると思います。平均の組織率はかなり低下しているようですが、地域差も大きく、それに長年にわたって播かれた種は簡単に消えないのでしょう。それにしてもこの169人には驚きます。3年の担任、副担任計11人のうち9人も起立せずに斉唱もしなかったという事実はこの学校には特定の思想の教員が集中していたとも考えられます。

 少なくとも一般の社会においては政治的な理由で国歌斉唱を拒否するような考えの人はかなり少数になっています。11人のうち9人という率は一般社会からは考えられない高い値です。

 思想信条の自由があるので彼らに宗旨替えを求めるわけにはいきません。しかし公教育は私的なものではないので、可能なら公教育に特定の思想を持ち込まないよう求めたいところですが、実効性は乏しいでしょう。現実的で有効な対策はそのような教員を分散させて、生徒に強い影響がないようにすることくらいでしょうか。分散さえできれば心配するほどの影響力はないと思いたいのですが。

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