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ページ更新時間:2008年04月10日(木) 18時02分

ダライ・ラマ「チベットに言論の自由ない」

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 チベット仏教の最高指導者で、その言動に世界の注目が集まっているダライ・ラマ14世が、アメリカ訪問の途中に日本に立ち寄り、記者会見を行いました。ダライ・ラマは「チベットには言論の自由がない」と抑圧の状況を話しました。
 「私が悪魔かそうでないか、皆さんが判断してください。私は角は持ってないです。伝えてくださいよ、ダライ・ラマは悪いやつじゃないと」(ダライ・ラマ14世)

 会見予定時刻に少し遅れて姿を見せたダライ・ラマ14世は、まず、中国当局から言われのない誹謗中傷を受けている身の上を皮肉り、記者団の笑いを誘いました。

 穏やかな雰囲気で進む記者会見でしたが、中国政府がダライ・ラマを名指しで「暴動を背後で操り、オリンピックを妨害している」などと非難していることに対しては、改めて反論しました。その上で、オリンピックについては、今回の抗議行動が起きる前から開催を支持してきたと強調しました。

 「私は以前から言っていますが 、オリンピックを支持しています。これは私の中国の皆さんへの主要なメッセージです」(ダライ・ラマ14世)

 こうした主張の一方で、チベット人には「中国政府の強権的なチベット統治に抗議する権利があり、自分には言論による抗議をやめさせる権利はない」として、非暴力の抗議活動を訴えました。

 さらに、抗議活動が起きた背景には言論や信教の自由において、チベット人が極端に抑圧されている現状を語りました。

 「チベットで問題が起きるのは 言論の自由がないからです。これが問題なのです。だから我々は意識的に民主主義を浸透させようとしているのです」(ダライ・ラマ14世)

 終始、にこやかに穏やかに話したダライ・ラマは、およそ50分の会見の締めくくりに、チベットの独立は求めず、実質を伴った「高度な自治」を求めるという従来の立場を示し、中国政府に対しては、「チベット人と中国人が平和的に共存できるよう現実的な解決方法をとるべきだ」と促しました。(10日17:33)

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