2008年02月01日
古川元久vs上杉隆 福田総理「環境破壊の屁理屈」に騙されるな
「週刊文春」で緊急対談です。
ダボス会議から帰国したところをつかまえて、古川元久さんにインタビュー。
福田首相の「道路特定財源」に対する姿勢を一緒に批判してみました。
上杉 福田総理は、「ガソリン税を25円安く」という民主党の政策に批判を繰り広げた。ガソリンが安くなり交通量が増えることで、環境が悪化する懸念があるとも指摘しています。
古川 我々がいま暫定税率の廃止という判断をした要因のひとつには、1ℓ150円という価格は、25円安くなったところで燃料消費が増えるインセンティブとなる価格ではない、と考えたことがあります。そもそも、道路建設のために高い税率をかけておきながら、その税率を維持するのは環境のため、とは、完全な問題のすりかえです。
上杉 ガソリンを高くして交通量は減らします、道路は造ります、というのですからね(笑)。ダボス会議から戻った福田さんは、「ヨーロッパと比べると、日本のガソリン税はまだまだ安い」と話していましたが。
古川 ヨーロッパで燃料にかけられる税金は、「環境税」なんです。日本のように、環境という発想がないまま課税をしている国とは違います。政府はこれまで道路特定財源を環境問題のためにかけている、などと言ったことはありませんし、環境税を導入することにも反対して来た。それが突然変わったのは、道路特定財源に注目が集まるのを必死で避けようととしている、としか考えられません。
上杉 道路特定財源の一般財源化案は、昨年度、安倍総理と塩崎官房長官の時に政府側が出した提案です。小泉改革でも、道路公団民営化推進委員会で、石原伸晃・行政改革担当大臣や猪瀬直樹さんらは当初、凍結を目指していたんです。現状をみると、あの民営化推進委員会や、小泉=安倍の構造改革はいったい何だったのかという事になる。
(略)
【週刊文春:2008年2月7日号】
ダボス会議から帰国したところをつかまえて、古川元久さんにインタビュー。
福田首相の「道路特定財源」に対する姿勢を一緒に批判してみました。
上杉 福田総理は、「ガソリン税を25円安く」という民主党の政策に批判を繰り広げた。ガソリンが安くなり交通量が増えることで、環境が悪化する懸念があるとも指摘しています。
古川 我々がいま暫定税率の廃止という判断をした要因のひとつには、1ℓ150円という価格は、25円安くなったところで燃料消費が増えるインセンティブとなる価格ではない、と考えたことがあります。そもそも、道路建設のために高い税率をかけておきながら、その税率を維持するのは環境のため、とは、完全な問題のすりかえです。
上杉 ガソリンを高くして交通量は減らします、道路は造ります、というのですからね(笑)。ダボス会議から戻った福田さんは、「ヨーロッパと比べると、日本のガソリン税はまだまだ安い」と話していましたが。
古川 ヨーロッパで燃料にかけられる税金は、「環境税」なんです。日本のように、環境という発想がないまま課税をしている国とは違います。政府はこれまで道路特定財源を環境問題のためにかけている、などと言ったことはありませんし、環境税を導入することにも反対して来た。それが突然変わったのは、道路特定財源に注目が集まるのを必死で避けようととしている、としか考えられません。
上杉 道路特定財源の一般財源化案は、昨年度、安倍総理と塩崎官房長官の時に政府側が出した提案です。小泉改革でも、道路公団民営化推進委員会で、石原伸晃・行政改革担当大臣や猪瀬直樹さんらは当初、凍結を目指していたんです。現状をみると、あの民営化推進委員会や、小泉=安倍の構造改革はいったい何だったのかという事になる。
(略)
【週刊文春:2008年2月7日号】