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新型インフルエンザ:水際阻止、直行便自粛要請も 政府が対策案

 政府は9日、新型インフルエンザ発生時の「水際阻止」と「地域封じ込め」の対策案をまとめた。海外の主要都市で感染が広がった場合、直行便の全便運航自粛を航空会社に要請し、ビザ(査証)発給を止めて発生国からの入国者を極力減らす。関係機関の意見を聞き、7月までに改訂する国の新型インフルエンザ対策行動計画に反映させる。

 水際対策については、検疫ガイドラインで基本的な手順を定めていたが、今回初めて具体策を明示した。

 対応は(1)海外の主要都市で発生(2)辺境地で発生--の2パターンを想定。(1)の場合、全便の運航自粛を求めつつ、発生国から入国してきた全員を病院やホテルなどに10日間留め置く。発生国の外国人には緊急時以外は入国ビザを発給しない。日本人は政府専用機や自衛隊機を使って速やかに帰国させるが、発症者は完治するまで帰国できない。

 (2)の場合は、10日間の留め置きを患者との濃厚接触者に限り、外国人は現地の医師が非感染証明を出せば、ビザが受けられる。

 発生国からの航空機は▽成田▽関西▽中部▽福岡--の4空港、船舶は▽横浜▽神戸▽関門--の3港に到着地を限定。集中配置する検疫官や出入国管理官には、鳥インフルエンザウイルスから作ったワクチンを事前接種する。

 人の往来や交通を遮断して感染拡大を防ぐ封じ込めについては「国内では基本的に困難」(内閣府)との判断から、人口密度が低い離島や山間地でのみ実施を検討するとした。【清水健二】

毎日新聞 2008年4月10日 東京朝刊

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