企業のPRから自治体のイベントまで数多くのマスコットキャラクターが登場している。最近、話題になっているのが中日ドラゴンズの球団マスコット「ドアラ」だ。
コアラをモチーフに、太いまゆ毛と大きな耳が特徴。デビューは一九九四年とかなり以前だが、昨年動画投稿サイトに掲載され、一躍人気者になった。キモかわいい(気持ち悪そうでかわいい)のが魅力という。今年になって紹介本も出て、ブームが広がっている。
一方、デザインをめぐり論議を呼んだのが二〇一〇年に奈良県で開かれる「平安遷都1300年祭」のキャラクターだ。「布をまとった童子にシカの角が生えた」姿に、「気持ち悪い」といった批判が約千件もあった。
しかし、これがむしろ宣伝になり、愛称募集には全国から約一万四千五百件が寄せられた。奈良県などでつくる記念事業協会が今月中旬、愛称を発表する。
岡山県では桃太郎をイメージした「ももっち」が頑張っている。〇五年の岡山国体のマスコットだったが、存続の要望が多く、国体終了後、県のマスコットに“昇格”した。
ドアラは不遇な時代、試合の合間にバク転を繰り返すなど自らをアピールして復活を果たしたが、いつの間にか消えていくマスコットも数ある。キャラクターの世界も浮き沈みは激しい。