花笠こけし(900円)
      山形駅・合資会社 森弁当部
 味    ★★★(御飯が美味い!!)
 容器収蔵 ★★★(捨てる部分は無い)
 購入日時・場所は失念。山形駅は県庁所在地のターミナルにもかかわらず、こと駅弁に関しては米沢に引けをとっている感がある。そんな山形駅の名物駅弁はこの『花笠こけし』。パッケージはこけしの頭がそのまま陶製容器になったものを透明ビニール袋に収めている。なお、この器は抹茶茶碗としても使える。
 内容は並ぶ食材が地味めな釜飯スタイル。パッと見、山形名物がサクランボ(缶詰モノ)だけしか見えないが、実はおかずの下にある御飯(ほんのりと酢飯)が美味い。かなり粘り気がある上にこれだけ甘い米はさすが米どころ東北、と実感させられる。年配の方に好まれそうな一品と見受けられた。
紅花の里(1,100円)
      山形駅・合資会社 森弁当部
 味    ★★ (そつの無い作り)
 容器収蔵 ★★ (トレーを抜くだけ)
 2005年12月18日、東京駅・駅弁屋「旨囲門」にて購入。以前に同所を訪れた時にも見かけた一品で、前述したように山形駅弁は米沢駅弁に比べて知名度が希薄なことからも、こうして地道に東京へ送って販売するなどの積み重ねが必要となろう。パッケージは発泡材枠の容器にトレーを敷き入れてその上に発泡材の板をのせてから紙蓋をかぶせたものだが、紙蓋のデザインにもう一工夫あると良いのでは、と思う。
 内容はグレードの高い幕の内弁当と言った感じ。おかずでは大きな竹の子や玉こんにゃくが入った煮物と何故かイカが2つ入った天ぷらに目を奪われるが、味はどれも控えめな薄味になっており程よい。ご飯も東北ならではの甘さと粘り気のあるもので、全体的にそつの無い作り。
牛角煮弁当(1,150円)
     米沢駅・有限会社 松川弁当店
 味    ★★★(牛角煮は絶品!)
 容器収蔵 ★★★(バランを捨てるだけ)
 2004年3月6日、スーパージャスコ昭島店における駅弁大会にて購入。東北二大駅弁激戦地の一つ・米沢。松川弁当店と新杵屋の二社が、米沢牛を使った駅弁を続々とラインナップして激しい火花を散らしている。この『牛角煮弁当』はどこかで見覚えのある容器だなぁと思っていたら、松阪の新竹商店と共同企画したものらしい。『モー太郎弁当』と同じく、牛が真顔で正面を向いたところをかたどった黒色のプラスティック製容器の蓋を開ければ、センサーに反応してこちらは花笠音頭が流れてくる。
 必然的に松阪のものと比較してしまうことになるが、私が食べた松阪のものの出来もあった上にこちらが角切り肉で松阪が薄切り肉と言うメイン食材の形状の差も大きく、どうしてもこちらに軍配を上げざるを得なかった。とにかくこの『牛角煮弁当』は肉に味がよくしみ込んでいる上に、これだけの大きさの肉でありながら非常にやわらかく実に美味しかった。
牛釜めし(1,000円)
     米沢駅・有限会社 松川弁当店
 味    ★★★(やはり牛角煮は美味)
 容器収蔵 ★★ (外箱だけか…!?)
 2005年3月9日、スーパー・イトーヨーカドーにおける駅弁大会にて購入。オレンジ色も鮮やかな正方形の紙箱の中に、札幌駅『カキ釜めし』でも使われているかなり薄手のポリプロビレン製釜飯容器が収められている。この容器を今より硬質なプラスティック容器(例・郡山駅『伊達鶏釜めし』)に変えただけでも、質感は上がって値段相応になると思うのだが…。
 内容は他によく見る釜めしとは異なり、大きな牛角煮×4と大ぶりに切られたゴボウにニンジンが入る。牛角煮は上記『牛角煮弁当』と同じものと思われ、甘く濃厚な味わいは絶品。ご飯もすじ肉のダシで炊かれたとのことで、ほのかに香る風味は他の食材の邪魔をしない。米沢牛駅弁の中では知名度で上位とは言えない一品だが、なかなかの実力派。
牛串弁当(1,000円)
     米沢駅・有限会社 松川弁当店
 味    ★★ (味付けは悪くないが)
 容器収蔵 ★  (紙枠だけになろうか)
 2004年10月27日、伊勢丹浦和店における駅弁大会で購入。各地の駅弁大会でもよく見かける一品。紙枠のデザインが、米沢牛に絶対信仰を抱く人々にとって買わざるを得ないような衝動をかき立てるであろう。パッケージは紙枠だけを見ると豪華そうだが、その中に収められた容器は発泡材枠にプラスティックトレーを接着したもので興ざめする。
 内容はサイコロ状の牛角切り肉が串に刺されたものが2本、ご飯の上に鎮座ましている。食すまではこの見た目に大きな期待を抱くが、肉を口にしてみれば硬くてボロボロと砕けてしまう。駅弁は冷めてしかるべきのもではあるが、味付けは良いだけにここまで硬くなってしまうとは残念至極。
牛肉どまん中(1,000円)
          米沢駅・(有)新杵屋
 味    ★★ (中の上くらい!?)
 容器収蔵 ★  (紙枠だけになろう)
 2004年11月15日、丸井国分寺店における駅弁大会にて購入。この駅弁は、実演販売でも輸送でも数多くの駅弁大会に出品し、かなりの売れ行きをみせているこの調製元の看板商品。この世界では数の多いものほど容器的には凡庸と言うのがセオリーらしく、この駅弁も発泡材製容器に紙枠とつまらないパッケージ。
 蓋を開けると、容器の大半が牛肉に占拠されている。細切れ肉とそぼろの二種類共にやや甘めの強い味付けが施されており、食べ易いことは間違いない。肉そのものの量も多いことが、人気につながっているのかも。
牛肉弁当(1,000円)
     米沢駅・有限会社 松川弁当店
 味    ★★ (味は悪くないけれど)
 容器収蔵 ★  (紙枠だけになろう)
 2005年5月5日、管理人宅近くのスーパーにおける駅弁大会で購入。確か私の中ではこの駅弁はまきす状の容器に包まれていた筈と記憶していたのだが、今回見てみれば、長方形の薄い発泡材容器に掛紙を筒状にしてあるだけのもの。包装の簡素化と言う潮流は止めようもないようだ…。
 がっかりな容器の中には、真空パックがドンと一つ入っているだけ。棒寿司のようになった甘く煮た薄切り肉がのったごはんは粒もつぶれるほどに成形されており、これを列車内で食べるには袋に入ったままかぶりつくことになろうか。肉の味付け自体は悪くないので、何故にこう言うつくりにしているのか伺いたいところ。
特製牛肉弁当(1,020円)
         米沢駅・(有)新杵屋
 味    ★★★(すき焼き風で味濃厚)
 容器収蔵 ★  (一応可能だが…)
 2004年10月23日、大宮駅におけるNRE主催の駅弁大会にて購入。大宮駅コンコースの片隅で事務机3つのみの小さな駅弁大会だったが、並べられていた数々の駅弁の中でこれだけが唯一発送されたダンボール詰めのまま販売されていた。この駅弁は温かいまま販売する保温性をウリとしているためで、パッケージも掛紙の下にまず銀色の保温シートを巻き、蓋付きの発泡材容器の中はトレーと使い捨てカイロのような発熱体が入っている。トレーの中に食材があるのでそれさえ抜けば他の包装材は無傷のようだが、実際は密封保温されているためにすべてが水蒸気まみれになってしまっている。
 内容は細切れの牛肉に糸こんにゃくと錦糸玉子がご飯の上に盛られているものだが、味付けはすき焼きそのものでかなり濃い目である。あくまでも私見だが、確かにすき焼きの類いは温かいに越したことはないが、ここまでコストをかける必要が駅弁としてあるのだろうかと思った。
米沢らーめんどんぶり(950円)
     米沢駅・有限会社 松川弁当店
 味    ★★ (牛チャーシュー美味)
 容器収蔵 ★  (紙枠だけになろう)
 2006年10月15日、管理人宅近くのスーパーにおける駅弁大会で購入。ここ数年のラーメン人気はメディアが作り上げたグルメ界で最も大きな潮流であるが、ついにと言うか、やはりと言うか、こんなコラボレーションが誕生した。ラーメン丼をそのまま発泡材で再現した器が大きな紙枠に包まれたパッケージ形態となっている。
 食べる前に最も気になったのが、“牛肉チャーシュー”なる言葉。牛なのか豚なのか、ちょっと妙な感じである。しかし実際に口に入れてみれば、良い味付けとやわらかな肉質は絶品。一方、ラーメン味が施されたようなご飯はかなり味が濃い。別添えのタレをかけると、さらに濃くなる。
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