空自准曹士が集合訓練
先任制度正式発足
空自の准曹士先任制度が4月1日、正式にスタートしたが、これに先立ち3月19日、空幕で19年度准曹士先任集合訓練が行われ、全国から編制部隊以上の准曹士先任約90人が参加した。
この日は同制度発足に至った歴史を踏まえ、准曹士先任の位置付けや心構え、制度全般について空幕人計課長と制度担当者による教育が行われたほか、埼玉の私立狭山ヶ丘高校の校長で平成11年に起きた入間基地T33練習機墜落事故の際に殉職隊員の自己犠牲の精神を世に訴えたことでも知られる小川義男校長が講話を行った。
また、田母神空幕長も壇上に立ち、近代日本の成り立ちから戦後までをアジアや欧米列強の情勢を交えて訓話、東京裁判やいわゆる南京大虐殺にも触れながら戦後教育の危うさや自虐史観を指摘するとともに、国家にとっての教育の最重要性を訴え、部隊において若い隊員の教育に当たる准曹士先任らを激励した。
4月からも引き続き航空幕僚長を補佐する「航空自衛隊准曹士先任」を務める鹿股龍一准空尉(53)は「准曹士先任に一番求められるものは信用と信頼。それを得るための基本はわがことよりも組織や隊員を思う熱い心と高い志にある。組織も生き物であり絶えずその隅々にまで熱い血液を流さなければならない。その先頭に立つのが各部隊等准曹士先任であり、准曹士先任全員が部隊をよくしようとの思いを一つにし、熱い心と高い志を持って先任業務に当たれば、必ずや精強な部隊及び隊員の育成につながるものと信じている」と抱負を語った。