「いつの間にニュースキャスターになったんだ」。山陽新聞社のホームページ(HP)を見た岡山県外在住の友人から、こんな連絡が相次いでくる。
担当しているケーブルテレビoniビジョンのニュース番組「山陽新聞ニュース岡山」(月―金曜、午後七時―七時半)が、三月末から、HPにアップされているのだ。放送終了後の一時間後には視聴でき、過去一週間分のニュースの一覧も可能だ。
県外の友人には「古里のニュースが、テレビと同じように見られる」と好評だ。あらためて県境や国境を超えて、岡山のニュースが発信できるネットの力を実感している。
欧米の新聞社や通信社のHPは、どんどん進化している。その大きな要因は動画だ。例えば、米大統領選で民主党の候補指名争いをしているオバマ、クリントン両氏の演説の様子は、画面上をクリックすると動画が流れる。選挙情勢の詳細は記事を読む。動画と記事が補完しあい、まるで現場にいるように立体的に知ることができる。
山陽新聞社のHPも動画を入れ始めている。「ニュース岡山」のほかに、三月中旬から、郷土ゆかりの人物の足跡をたどる本紙記事「先人の風景」と連動した映像を掲載している。これまでに、石井十次、山室軍平、安部磯雄が登場した。
倉敷市長選は投開票日の二十七日、HPで開票結果を速報し、当選者の喜びの声などを取材し動画で伝える。こうした積み重ねで、HPがどう進化するか楽しみだ。
(メディア報道部・江草明彦)