宣伝効果は大変なものだろう。新聞やテレビに「岡山」の名が繰り返し登場した。県外の人たちに岡山を印象づけた。
話題になったのはバレーボールの国内最高峰、V・プレミアリーグ女子の決勝ラウンドを戦った岡山シーガルズだ。チーム名を「岡山」とだけ表記されることもある。初の決勝ラウンド進出で、結果は四位だったが、企業に属さず、外国人選手のいないクラブチームの四強入りは快挙と注目を集めた。
岡山の知名度は全国的には低い。交通の要衝の割には、地図での位置が分からないとよくいわれる。地域間や都市間競争が激しくなっている時代に、あらゆる方法で岡山を売り出さなければ埋没してしまう。
それだけに岡山シーガルズの活躍は恵みだ。岡山には一流チームの本拠地があると誇れる。二〇〇六年四月から「全国へ“元気な岡山”を発信したい」と、地名を冠したチーム名にしたが、わずか二年で狙い通りの実績を残した。
地域密着のクラブチームとして子どもたちへの指導などにも熱心に取り組む。地道な活動を通し、ファンは増え、肌で感じる期待の大きさが選手たちのエネルギー源になっているという。
決勝ラウンドの経験によって、チームはたくましさを増したに違いない。地域の支援強化が重なれば「岡山」が一層輝こう。