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「免許持たぬ先生が酔って居眠り」盲学校生徒申し立て
このニュースのトピックス:学校教育
鳥取県立鳥取盲学校(鳥取市)で、教員免許を持たない実習助手が授業をしたり、酔って授業中に居眠りをするなど生徒の人権侵害行為が日常的に行われているとして、同校専攻科理療科2年の保坂政嘉さん(35)が31日、県弁護士会人権擁護委員会に人権救済の申し立てを行った。
申し立てによれば、長年教員免許のない実習助手が単独で授業を行っていたことを校長が黙認。助手は酔っぱらったまま授業中に居眠りをしたり、生徒の心を傷つける差別的発言をしたりするなど、人権侵害行為があった。PTAや保坂さんは何度も校長や県教育委員会に改善を求めたものの対策が取られず、新聞報道で違法授業が明るみに出た後も、県教委は「助手は優秀で、授業に問題はなかった」と文部科学省に虚偽報告を行っていたという。
また、PTAの岸本静喜会長によると、3年以上にわたり、全盲や弱視の生徒だけ給食の量が減らされていた。生徒の訴えで改善されたが、学校からは何の説明も謝罪もなかったという。学校側は、目の不自由な生徒は食事に時間がかかるので量を減らしたとしている。
保坂さんは「教職員全体が人権意識に欠けている。県教委も教職員の処分だけで、うやむやにしたい意図がある」と指摘。中永廣樹県教育長は「申し立ての内容を十分把握して、調査し、再建への取り組みに生かしたい」としている。