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盲学校生 救済申し立て

2008年04月01日

◆「学校も県教委も人権侵害放置」◆

 鳥取市国府町宮下の県立鳥取盲学校(前田光夫校長)で実習助手の女性(54)が授業中に居眠りしたり、生徒に暴言を吐いたりし、県教委や同校はそれを放置したとして、同校専攻科理療科2年の保坂政嘉さん(35)が31日、県弁護士会人権擁護委員会(大田原俊輔委員長)に人権救済の申し立てをした。同委員会は、これを受理して調査を始める。

 申立書によると、保坂さんが入学した06年4月以降、実習助手が「昼休みにアルコールが入って酔っぱらっちゃった」と言って授業中に居眠りしたり、自分の好きな歌謡曲を聴かせて生徒に感想を聞くだけの授業をしたり、さらには恐喝された生徒に「かつあげされて少しは頭が良くなったか」と言ったという。

 保坂さんは学校に改善を求めたが対策を取らなかったため、今年1月31日に県教委を訪ねて告発。その後、県教委はこの実習助手を含む2人が教員免許を持たずに単独で授業をしていたとして校長らを処分したが、授業態度やこの実習助手と社会科男性教諭の暴言については問題にしなかったという。

 この日あった記者会見には保坂さんと生徒の母親2人が出席。保坂さんは「学校にも県教委にも何度も苦情を言いに行ったが、取り上げてくれなかった。一連の問題の根底には人権侵害の意識があると思う」と話した。

 中永広樹・県教育長は「内容を十分に把握し、必要があれば調査を行う」とコメントを出した。

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