社会

文字サイズ変更
ブックマーク
Yahoo!ブックマークに登録
はてなブックマークに登録
Buzzurlブックマークに登録
livedoor Clipに登録
この記事を印刷
印刷

佐賀・武雄の患者射殺:九州誠道会、会長名で抗争終結 「引退をもって」遺族に文書

 指定暴力団・道仁会(福岡県久留米市)と対立抗争中の同・九州誠道会(同県大牟田市)幹部を名乗る2人が20日、佐賀県武雄市で射殺された宮元洋さん(当時34歳)の遺族宅を訪れ、抗争終結の意向を記した誠道会会長名の文書を手渡した。

 遺族によると、「引退及び抗争終結宣言」と題された文書はワープロ打ちで2月5日付。暴力団と無関係の宮元さんが射殺されたことに「誠に申し訳なく慚愧(ざんき)に堪えません」と謝罪。「会長職引退をもって抗争終結宣言を致します」としている。

 射殺事件では道仁会系組員の今田文雄被告(61)が17日の佐賀地裁初公判で、宮元さんを誠道会系組関係者と誤認し射殺したことを認めている。宮元さんの妻篤紀さん(35)は「抗争が終結しても洋君は戻ってこないので複雑」と語った。

 両組織を巡っては、昨年末に抗争を一時休止することで合意したとの情報があり福岡県警が確認を進めていた。また、熊本県警には、誠道会関係者が今月中旬、「抗争を終結したい」と相談したという。

 福岡県警などによると、会長が射殺された道仁会より誠道会が抗争終結の意向が強い▽双方とも意思統一ができていない--などの情報もあり、同県警幹部は「依然として緊張状態にあることに変わりない」として慎重に情報を分析している。

毎日新聞 2008年3月21日 西部朝刊

社会 アーカイブ一覧

 

おすすめ情報