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チベット問題 中国の古来からの排他的な中華思想が背景 (2/2ページ)

2008.4.8 22:04

 中華思想から生まれた中国の民族主義は近年、より偏狭となり、過激さを増した。江沢民時代に始まった愛国主義教育の結果といわれる。1989年6月の天安門事件以後、中国当局は共産党政権の求心力を取り戻すべく、青少年への愛国主義教育を強化。共産党建党記念日や建軍節などに歴史記念館や烈士墓地の見学を小中学校に義務づけた。

 歴史教育で、中国が列強の侵略を受けた悲惨な一面を強調する一方、外国人宣教師を虐殺し外国大使館を襲撃した義和団事件(1900年)などの外国排斥運動を「愛国主義運動」として大々的に宣伝。その結果、若者の間で民族主義が膨張し、欧米への不信感は高まった。

 99年の北大西洋条約機構(NATO)軍による在ユーゴスラビア中国大使館誤爆事件に抗議し、中国各地ではデモが発生。一部の若者が外国領事館に侵入、放火するなど暴徒化した。日本への反発は最も多く、2005年春、日本の国連安保理常任理事国入りに反対する若者が全国的にデモを展開し、日系百貨店や料理店などが襲撃された。

 チベット騒乱後、中国の知識人の間でも「チベットに対する経済援助中心の政策を改め、高圧政策に転じるべきだ」といった強硬意見が目立つ。過去約20年の愛国主義教育が背景にちらつくが、こうした民族主義の高揚が、結果的に中国政府の外交姿勢を硬直化させてしまった。一方、国際世論に少しでも歩み寄れば国民から「弱腰」と批判されかねなず、中国当局は諸刃の剣にさらされている。

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