「医療費の窓口負担『ゼロの会』」が初の学習会

 医療費の窓口負担をなくし、必要とする医療を国民がいつでも受けられるようにしようと、神奈川県内の医師らがつくった「医療費の窓口負担『ゼロの会』」が4月19日午後3時から、横浜市の神奈川県保険医協会で初の学習懇談会を開く。医療関係者に加え、一般の市民も交えた懇談会で、「ゼロの会」は「市民と一緒に医療と医療費の在り方を考えられるような場にしたい」として、参加者を募集している。

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 「ゼロの会」は昨年1月、同協会が呼び掛け団体となって発足した。映画監督の山田洋次氏や作家の早乙女勝元氏、女優の朝丘雪路氏、ジャーナリストの大谷昭宏氏ら著名人を含む約1万人が賛同を表明。50を超える患者団体なども賛同している。

 「ゼロの会」では「保険料を払っているにもかかわらず、病気になると窓口で3割の負担を求められる。この保険料プラス窓口負担で、医療費全体の約半分を患者(国民)が負担しているが、公費は全体の約4分の1にすぎない」と指摘。その上で、「公費も国民が納めた税金であり、患者は税や保険料という形で既に医療費を負担している。これに窓口負担を合わせると“三重の負担”をしていることになる」と強調、窓口で医療費を負担すること自体が矛盾だとしている。
 「ゼロの会」によると、英国、イタリア、オランダ、オーストリア、ギリシャ、スペイン、ドイツ、デンマーク、ベルギーなどのヨーロッパ諸国やカナダなどでは、受診時の患者負担は原則無料となっている。

 学習懇談会では、同協会副理事長で「ゼロの会」担当責任者の池川明氏が講師を務め、会の目的や活動内容などを紹介。それを受けて、医療費の負担や財源の在り方について話し合うことにしている。
 「ゼロの会」では「窓口負担ゼロに賛成という人だけでなく、それが本当に可能なのかと疑問を感じる人も含め、多くの医療関係者や市民と意見交換したい」と呼び掛けている。
 参加無料。問い合わせ・申し込みは「ゼロの会」事務局、電話045(453)2411へ。


更新:2008/04/08 19:25     キャリアブレイン

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08/01/25配信

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