腕への静脈注射が血管外に漏れて神経障害などの後遺症が残ったとして山口市の主婦(59)が同市の済生会山口総合病院を運営する社会福祉法人恩賜財団済生会(東京都)を相手取り、慰謝料など約570万円の損害賠償を求める訴えを山口地裁に起こした。
訴状によると、主婦は04年10月に約10日間、肺炎で同院に入院。看護師が両腕に抗生物質入りの点滴注射をした際、薬剤が血管外に漏れたため左腕に潰瘍(かいよう)ができ、神経障害が生じた。医師が「よくあることだから何もしなくてよい」と放置した結果、両腕に神経障害が残ったとしている。主婦は07年2月、植皮手術を受けたという。
病院側は「弁護士にお願いしてあり、特にコメントすることはない」と話した。
〔山口版〕
毎日新聞 2008年4月8日 地方版