社民党の福島瑞穂党首、阿部知子政策審議会長ら同党関係者8人が7日、飯田、上田両市を訪問し、深刻な医師不足に悩む産科などの医療現場の実情を視察した。
産科医不足のため今月から里帰り出産の受け入れ制限を始めた飯田市立病院では、同病院が力を入れる助産師外来や産科病棟、新生児用の集中治療室などを視察した。千賀修院長から地域の開業医と連携して産科医不足を補う試みなどの説明を受けた。出産現場に立ち会う山崎輝行産婦人科長は「医師不足そのものを国に何とかしてもらわないと地域医療は崩壊する」と訴えた。
福島党首らはその後、上田市に移動。産科医4人全員が7月に派遣元の昭和大医学部(東京)への引き揚げが決まっている国立病院機構・長野病院などを訪ねた。福島党首は会見で「20万人規模の都市の国立病院から産科医がいなくなることはショック。医療機関だけで頑張るのは無理。国政レベルで自治体病院をどう応援するか、(国会に)働きかけたい」と語った。【仲村隆、池乗有衣】
毎日新聞 2008年4月8日 地方版