西日本新聞

福岡県内小中高校で始業式 学校再生誓う一歩 不適切指導で不登校、生徒逮捕… 保護者、地域も一体

2008年4月7日 14:22 カテゴリー:社会 九州・山口 > 福岡

 福岡県内のほとんどの小中高校で7日、1学期の始業式があった。授業妨害などを繰り返した生徒2人が暴力行為法違反容疑で逮捕された福岡県田川郡内の中学や、担任の不適切な指導で女児が不登校になった福岡市博多区の博多小でも新学年がスタート。教員にも児童生徒にも新たな学校生活への期待や不安、緊張が交錯するなか、それぞれが1歩を踏み出した。

 ▼福岡市・博多小

 博多小では3月に女性教諭からしかられ、教室外に放置されるなどした当時2年生の女児が不登校になった。女児は3年生に進級したが、この日の始業式も欠席。

 3月末で離任した笠原嘉治前校長は、始業式に先立ち行われた離任式で、「心配をかけてごめんなさい」と児童たちに謝罪した上で、「先生、子ども、保護者がしっかりつながっていけば博多小はもっといい学校になる」と語り掛けた。

 博多小ではこの朝、男性の保護者らでつくる「はっぱの会」(伊藤利幸会長、150人)の会員40人が午前7時45分から校門前に立ち、登校する児童一人一人に声を掛けていた。同会は子ども山笠など、博多小校区の行事の運営にかかわっている。今回の問題を受け、「何か力になりたい」と声掛けを思い立ったという。大人たちの「おはよう」の呼び掛けに、児童たちは笑顔を見せていた。伊藤会長は「声を掛けることで、子どもたちを見守り続けたい」と話していた。

 ▼田川郡の中学

 生徒が逮捕された田川郡の中学の始業式では、校長が2、3年生約130人に「新しい先生が着任し、学校も変わる。甘えは許されない。一人一人が自覚と責任を持たなければいけない」と強調。学校再生を目指そうという空気に包まれた。

 さらに校長は、問題行動があった場合は、校長室で学年担当教員全員が個別指導▽自宅謹慎や出席停止を含めた措置を取る‐など、3月下旬に文部科学省に提出した「学校再生プラン」を説明。15日から毎週火、木曜日の午前中、保護者や地域の人に学校を公開することも示した。

=2008/04/07付 西日本新聞夕刊=

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