4月7日、豪連邦統計局が発表した2月の豪貿易赤字は予想上回り過去最大に。写真はシドニー郊外の石炭採掘場。先月撮影。リオ・ティント提供(2008年 ロイター) |
[シドニー 7日 ロイター] オーストラリア連邦統計局が7日発表した2月の貿易収支は、石炭や鉄鉱石の輸出が悪天候や供給面の制約で悪影響を受けたことから、赤字が過去最高に膨らんだ。輸入は国内向け投資が堅調に推移したため過去最高近い水準を維持した。
2月の貿易赤字(季節調整済み)は32億9000万豪ドル(30億米ドル)で、1月の25億3000万豪ドルから3分の1近く拡大し、エコノミストの予想中央値である25億豪ドルも大幅に上回った。予想レンジは15―33億豪ドルの赤字。
今回のデータは、2月と3月の利上げを受けた消費の低迷によりすでに軟調になっている豪経済にとって、第1・四半期は貿易面がさらにマイナス要因になる可能性があることを示している。
リーマン・ブラザーズのリサーチディレクター、ステファン・ロバーツ氏は「あらゆる分野に弱さがみられる。データは、少なくとも第1・四半期は成長トレンドが鈍化することを裏付けるものだ。これにより、豪準備銀行(中央銀行)に対する利上げ圧力が一段と和らぐだろう」と述べた。
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