【パリ福井聡】北京五輪聖火リレーが7日、パリで行われた。フランス政府が厳重な警備を敷いたが、中国当局のチベット暴動への対応に抗議する亡命チベット人や支援者ら数百人の妨害でリレーは2回ストップ。いったん聖火が消え、伴走するバスにトーチを移すトラブルが発生した。聖火リレーはロンドンに続き、2日連続で混乱状態となった。
聖火はエッフェル塔前をスタートし、凱旋門やシャンゼリゼ大通りなど約28キロのコースを走る。走者のアトランタ、シドニー両五輪の柔道金メダリスト、ダビド・ドイエさんは、中国の人権状況に懸念を示す「より良い世界のために」と記されたバッジを付けて走った。
パリのドラノエ市長は聖火が通過する市庁舎に人権擁護を訴える横断幕を掲げた。ギリシャでの聖火採火式に乱入した「国境なき記者団」も抗議行動を行った。AFP通信はリレーを妨害しようとした活動家ら4人が拘束されたと報じた。
毎日新聞 2008年4月7日 21時28分(最終更新 4月7日 21時44分)