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米朝、シンガポールで7・8日に協議へ 核計画巡り

2008年04月05日02時49分

 米政府高官は4日、北朝鮮の核計画の申告に関して、ヒル米国務次官補と北朝鮮の金桂寛(キム・ゲグァン)外務次官が7、8日にシンガポールで協議する、と明らかにした。北朝鮮が申告に応じれば、6者協議が近く開かれる見通しだ。

 ヒル氏はこれまで「北朝鮮にすべての核計画を議論する意思がなければ会談の意味がない」と述べており、米政府は今回の協議で最終的な合意を得たい考え。ただ北朝鮮が合意にすんなり応じるかどうかは不透明だ。

 申告をめぐっては、米政府は「完全で正確な申告」が必要として、高濃縮ウラン(HEU)による核開発計画やシリアなどへの核拡散活動についても明らかにするよう求めてきた。だが、複数の6者協議筋によると、米朝は「米国は『北朝鮮が(疑惑を)認めた』と主張でき、北朝鮮にとっては『認めていない』と解釈できる余地を残す表現」で申告内容を調整している。このため、「完全で正確」とは言い難い内容になる可能性がある。

 協議が合意に達した場合には、米政府は北朝鮮が求めてきたテロ支援国家指定や対敵国通商法の解除に踏み切ると見られる。(鵜飼啓)

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