ナンバー2の習近平国家副主席に対面
最後の日に誰か政府の幹部が僕たちに会うという話になっていたのだが、それが誰だかよくわからなかった。前の晩にその政府幹部というのが、なんと習近平(シー・チンピン)国家副主席だということがわかった。
習近平は先日3月15日の全国人民代表大会(全人代)で、2階級飛び級して国家副主席に選ばれ、今、胡錦濤に次ぐナンバー2という人物だ。彼は54歳と若い。5年後には国家主席になると目されている。
習近平に会うために日本から何人も政治家が中国に行ったが誰も会うことができなかった。その習近平が僕らに会ったのだ。10時間に及ぶ僕たちの討論がすべて報告されていて、日本のジャーナリズム、メディアを大事にしなければならない、重視しなければならないと思ったのだろう。
こうしていよいよ習近平に会うことになった。僕がこの交流会の座長なので、僕だけが習近平に質問できることになっていたのだが、中国側の事務局が「田原さん、なるべく質問しないでください。せいぜいお天気のことくらいにしてください」などと言ってきた。
確かに、面白いことに4日間滞在している間ずっと北京は青空だったのだ。中国は空気が汚れているのでこれは珍しいことだ。やはりオリンピックに向けて北京周辺の煙を排出する工場を止めているようだ。
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