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日本側ジャーナリストからの意外な報告

ところがここで、日本側のあるメディアのジャーナリストから意外な報告があった。

餃子事件の発生後、天洋食品などにこのメディアは50人の記者を派遣して徹底取材をしたのだがなかなか実態がつかめなかった。だが、彼らはその取材過程の中で、日中の捜査当局にも接触していた。そこで、中国側の28日の捜査当局の発表は突然ではないということがわかったという。捜査協力といいながら、実は日本側の捜査当局は中国側の捜査当局とずっと対立していたというのだ。

例えば、中国が日本側に対して、捜査のために事件を起こした餃子の1つを貸してほしいと依頼されたが、日本側は断った。日本は、農薬が混入したのは中国だと決め付け、その混入経緯を捜査しようとしており、一方、中国側も混入したのは日本だという前提で、その結論ありきでプロセスのみを捜査しようとしていた。

2月28日の中国側の発表の前から、日中間は話し合いではなく激しく対立しており、もの別れ状態だったのだ。従って、これは必ずしも中国が唐突的に反日的な発表をしたわけではないのだという。

確かに、仲たがいでもしなければ、それまで詰めて話し合ってきたものを突然壊して、中国側が独断で発表を行うはずがない。しかし、日中の捜査当局の間で対立していたことは、取材で明らかになっていたわけだが、日本の新聞などではあまり大きく取り上げられなかったのだ。

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