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聖火リレー:逮捕30人以上 抗議者に多数の英国民

 【ロンドン町田幸彦】ロンドンで6日行われた北京五輪聖火リレー妨害の騒ぎは、チベット暴動を「中国当局の弾圧」とみる英国民の感情を浮き彫りにした。抗議者には在英チベット人以外に多数の英国民も含まれ、逮捕者は30人以上になった。中国政府への批判は7日に聖火リレーを続行するフランスでも根強い。欧州の中国へのまなざしは一層厳しくなっている。

 6日、大英博物館の近くで開かれたチベット支援団体の集会参加者は約1000人に上り、3~4割を英国市民が占めていた。聖火リレーへの抗議は、在英チベット人だけでなく英国市民にも通じる風潮になっている。

 英政府は同日、「聖火リレー成功を望むことは、英国が容認できない中国の状況を追認するものではない」とコメントし、ブラウン英首相は首相官邸に到着した聖火トーチを手にしなかった。国内世論の反発をかわす必要があったとみられる。

 チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世への共感は欧州各国に幅広くあり、チベット問題では中国に対する厳しい世論が存在する。6日の聖火リレーの沿道では中国への抗議をこめたブーイングと「恥を知れ」との怒号が飛び交った。トーチを奪われそうになった走者の芸能人、コニー・ハクさん(32)はBBCに「聖火リレーに出たが(チベット問題で)中国を許すつもりはない」と語った。

 日本と違い、欧州の市民レベルでのチベット連帯意識は広い層に及んでいる。

毎日新聞 2008年4月6日 23時26分(最終更新 4月7日 1時04分)

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