「生きてくれているだけで良かった。こんなに大切でかけがえなかったのに、失ってはじめてそのことに気がついた。失ってしかわからなかった……元気なうちに『生きているだけでいいよ』と言えば良かった。『お母さんのために生きててよ』と伝えれば良かった。お母さんは一緒に暮らしていても何の力にもなってやれなかった……ごめんね」(娘を失った母親)
「私の主人は自殺しました。慰めや、同情はいりません。どうか、そんな目で私を見ないで下さい。主人は主人なりに精一杯生きた結果なのです。主人は悪くありません。精一杯生きた人を悪く言わないで下さい」(妻)
「あなたの母になれた事に感謝し、あなたの事を思いつづけていくためにも、私は、元気で、長生きしなければと思います」(息子を亡くした母親)
年に3万人、1日に80人以上が自ら命を絶つ現実にあって、2006年に施行された自殺対策基本法は、自殺の防止と併せて遺族への支援を柱にしている。リメンバー福岡(井上久美子代表)は福岡、北九州両市と福岡県の各精神保健福祉センターの協力を得て、この冊子を希望者に無料で進呈する。
申し込みは福岡市=092(737)8825▽北九州市=093(522)8729▽福岡県=092(582)7500=いずれも平日に。
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▼次の集いは23日 遺族が思いを分かち合うリメンバー福岡の次回の集いは23日午後1時15分-4時、福岡市中央区舞鶴2丁目、あいれふ8階で。参加費千円。
申し込みは福岡市精神保健福祉センター=092(737)8825。
メール=rem.hukuoka@wood.dti2.ne.jp
【写真説明】刊行した「自死遺族のメッセージ」
=2008/03/16付 西日本新聞朝刊=