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【迫る裁判員制度】木谷明・法大教授に聞く裁判員の心がけ (2/2ページ)
このニュースのトピックス:迫る裁判員制度
証拠の内容で分からないことがあれば、率直に分からないと言うべきだ。分かったような顔をするのが一番いけない。
そのうえで、法廷に提出された証拠だけで判断することが重要。報道を見聞きすることなどで、ある程度の予断を持つことは避けられないが、できる限り気持ちを白紙に戻して臨むように心がけてほしい。
自分の判断が本当に正しいのかは、誰にも分からない。裁判員が不安に思うのも当然だ。真犯人をとり逃がしたくないという気持ちは誰にもあるが、無実の人を罰するのはそれ以上の不正義。だからこそ、実際に何が起きたのかということを、多くの人の知恵を集めてさまざまな角度から考える必要がある。(談)
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【プロフィル】木谷明
きたに・あきら 昭和36年司法修習生(15期)。裁判官として主に刑事畑を歩み、東京地裁判事、最高裁調査官、水戸地裁所長などを歴任し、平成11年2月、東京高裁刑事部総括判事。12年6月に退官。16年から法政大法科大学院教授(刑事法)。