全日本選抜体重別選手権に向けた練習中、気合の入った表情を見せる井上康生=31日、神奈川県平塚市の東海大
柔道男子100キロ超級の井上康生(綜合警備保障)が31日、神奈川県平塚市の東海大で、北京五輪代表選考会を兼ねた全日本選抜体重別選手権(4月5、6日・福岡国際センター)に向けた練習を公開し「最後の最後まで、あきらめずに戦う。自分の柔道を出し切りたい」と意気込んだ。
2月のフランス国際で惨敗し、3大会連続五輪出場への道は極めて厳しくなった。井上は棟田康幸(警視庁)と石井慧(国士舘大)にリードされた現状を認識した上で「あきらめることは簡単。残された試合を全力で戦うのが自分の役目」と気持ちを切り替えている。
最近は対戦相手のビデオと合わせて、好調時の自分の映像を見るという。「勝つ気持ちよりも、負けを恐れていた。攻撃して一本を取りにいくのが自分の柔道」と、あらためて原点に気づいた様子。練習では、足技から内またにつなげる基本動作を確認した。
今大会と五輪代表最終選考会の全日本選手権(4月29日・日本武道館)に最後の勝負をかける。「やるしかない。気持ちは盛り上がっている」と言い切った。