北電は27日、泊原発(後志管内泊村)で使用済み核燃料を再利用するプルサーマル計画について、「(道や泊村など周辺自治体との協議入りは)今のところは考えていない」と述べ、当初目標としていた今年度中の実施が困難となったことを明らかにした。
周辺自治体との協議入りはプルサーマル計画の実質的なスタートとなるが、時期がずれ込んだことで、北電が目指す2010年度中の同計画実行はさらに厳しくなった。この日の会見で佐藤佳孝社長は「2010年度に向けて時間はないが、まずは(周辺自治体に)理解されることが大事だ」と述べた。
同計画を巡っては、近藤龍夫会長が昨年11月の会見で「何としても本年度内に実現へ向け一歩前進させたい」と述べ、協議入りに強い意欲を示していた。近藤会長は「(年度内の実施は)残念ながら難しい状況。任務を次の社長に託したい」と悔しさをにじませた。
毎日新聞 2008年3月28日 地方版