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【社会】

時代の流れ ケムに巻けず? 京成ライナー 全面禁煙検討

2008年4月4日 夕刊

スカイライナーの喫煙車両で一服する乗客=4日、京成上野駅で

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 首都圏の私鉄では唯一喫煙車両を残す京成電鉄のスカイライナーについて、全面禁煙化が検討されていることが明らかとなった。スカイライナーは二〇一〇年に新型車両が導入されるが、それを機に喫煙車両を廃止してはどうかとの声が社内外で高まっている。

 上野−成田空港を結ぶスカイライナーは全八両のうち、両端の一号車と八号車が喫煙車両となっている。朝夕は「モーニングライナー」「イブニングライナー」としても利用され、愛煙家にとっては「たばこの吸える通勤電車」として人気を博してきた。

 首都圏では、かつて喫煙車両を持っていた小田急ロマンスカーや西武レッドアローなどの有料特急が既に全面禁煙化。JRも東海道新幹線が喫煙車両を残すだけとなっている。

 スカイライナーは成田空港へのアクセス特急との事情もあり「全面禁煙の旅客機で長時間たばこが吸えないなら、せめて空港までは喫煙できる車両を提供してもいいのではとの判断もあった」(同社関係者)という。

 ただ、一〇年に新ルートが開通し、新型車両も導入されることから喫煙車両を見直す意見が台頭。近く経営陣が最終判断を下すとみられるが、「禁煙という時代の流れに反しているというおしかりも多い」(同社広報)ことから存続は難しいようだ。スカイライナーが全面禁煙に踏み切った場合、東海道新幹線の喫煙車両の存続にも影響が出そうだ。

 

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