東播磨
医師増員求め 6万5千人分の署名提出 西脇
市長や病院長に署名を提出する守る会の母親たち=西脇市生涯学習まちづくりセンター |
西脇市立西脇病院小児科を守る会が四日、西脇市生涯学習まちづくりセンター(同市西脇)で、小児科医増員を求める六万五千二百四十一人分の署名を、来住寿一西脇市長に提出した。市長は「市の思いと一致した署名で努力に感謝する。一刻も早く医師を補充できるよう努めたい」と述べた。(篠原佳也)
守る会は、幼い子どもの母親ら約五十人が今年一月に結成。一月下旬から市内外のスーパーやイベント会場などで街頭署名を展開してきた。少ない医師の負担を減らすための賢い受診の仕方などの勉強も続けている。
署名した人の内訳は、西脇市三万五千六百二十二人▽多可町八千六百九十五人▽加東市六千九人▽加西市二千五百八十一人▽小野市千七百二十四人▽三木市七百十九人▽その他九千八百九十一人。
守る会の母子約三十人と、来住市長、大洞慶郎病院長らが出席する中、村井さおり代表(32)が「小児科医の先生を増やして、入院診療を再開してほしい」と署名を提出。来住市長は「明日あさってに補充できる状況でないかもしれないが、医師が働きたいと思う西脇病院になるよう努力する。守る会も新しい風を起こしてほしい」と市民にも協力を求めた。
その後の意見交換では守る会側が「車に張る啓発ステッカーなどを作れないか」などと提案。市長は「市より守る会が作った方が周知されやすい。助成はする」と約束した。さらに「北播磨で子どもを守る医療を確立したい。守る会の市民活動を、ほかの市町にも広げてほしい」と要望した。
■住民も意識を変える時
市立西脇病院小児科を守る会が四日、西脇市長に提出した署名は六万五千人を超えた。四万五千人の西脇市民でみれば、八割が署名した計算になる。
守る会に対して感謝の気持ちを伝えた市長は、引き続き医師増員に努める考えを示した。
六万五千人という署名は市長や病院への大きな後押しとなるはずだが、医師増員への道のりはそう簡単ではない。
守る会の母親たちは活動の中で、地方の医師不足の構造的な問題を知った。それとともに、患者(市民)側の意識改革も大きな課題であることを理解した。医師任せにせず勉強しよう。「コンビニ受診」は辞めよう-。大きな一歩を踏み出した母親たちは、地域医療を支える活動を今後さらに拡大していくだろう。
西脇市民以外の署名が示すように、医師不足が北播磨の共通の問題であるという認識は確実に広がっている。柏原病院で小児科医師が増えたように、市民が関心を高めることで地域医療はよりよい方向に向かうはずだ。北播磨の住民一人一人が真剣に考えるべき時が来ている。(篠原佳也)
(4/5 11:44)
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