県多文化共生室がこのほど、16歳以上の在日ブラジル人を対象に行った「外国人労働実態調査」で、生活の満足度は比較的高く、住まいがある地域社会に母国にも劣らない愛着を感じていることが分かった。 「現在居住する地域」への愛着を聞いたところ、「非常に感じる」「どちらかといえば感じる」は合わせて69・1%に上り、「ブラジル」の76・3%は下回ったものの、「ブラジルの故郷」の59・8%を上回っていた。 日常生活の満足度は、「日本での生活全般」の項目で「非常に満足」と「どちらかといえば満足」が計66・1%に上り、「余暇生活」や「仕事の状況」も比較的満足度が高かった。「所得・収入」は二極化がみられ、「資産・貯蓄」は満足度が低かった。 日常生活での「安心と不安」では、全11項目のうち「仕事の状況」など7項目で「とても安心」や「少し安心」の回答が多かった。不安は「年金」や「老後の生活」などだった。 調査は静岡文化芸術大の池上重弘准教授らの研究チームが昨年9、10月、ブラジル人の外国人登録が1000人を超えている浜松市など11市で実施し、1922人が回答(回答率35・3%)した。 |