＜中国製Ｔシャツ＞有害物質を検出　３０００枚回収

　大阪市住之江区の衣類販売店「スターベイションズ」で売られた中国製の乳幼児用Ｔシャツから、基準値の６倍の有害物質「ホルムアルデヒド」が検出され、子どもの体に湿疹（しっしん）が出るなどの被害が出ていることが分かった。Ｔシャツを販売した「コージィコーポレーション」（大阪市中央区）は、関東や関西など全国３７カ所の店頭で販売したＴシャツ約３０００枚の自主回収を始め、念のために乳幼児向けの衣類全商品約１０万点も店頭から引き揚げて検査している。

　兵庫県尼崎市保健所などの調査でＴシャツ「ＥＮＪＯＹ　Ｔシャツ」の黄色からホルムアルデヒドが検出された。また、別の種類のＴシャツ「ＤＭロンＴ」を着た尼崎市の女児（９カ月）が体に湿疹が出るなど、４日までに尼崎市や大阪府枚方市などの店で販売されたＴシャツで、計３件の被害が同社に報告された。

　Ｔシャツは中国・青島市の工場で製造され、商社を通じて同社が購入し、国内で販売。文字などの柄を印刷するインキに含まれるホルムアルデヒドが残留していたとみられる。ホルムアルデヒドは、水に溶け、水洗いで取り除けるという。

　同社は「大変申し訳ないことをした。中国から出荷する際に検査しているが、今後は包装して販売するなど、管理体制を見直したい」と話している。問い合わせは同社（０１２０・７０・２３９２）へ。