医師不足問題で、延岡市選出の県議5人が4日、県立延岡病院(同市)の医師確保に取り組むよう東国原英夫知事に要望した。同病院は19科のうち2科が休診、循環器科も医師1人が退職予定で、7月から3人体制に減少する見込み。同病院は「受け入れ患者数を減らさないと、対応できない」としている。
県病院局によると、1日現在の延岡病院の医師数は57人(前年同期比2人減)、研修医が7人(同3人増)。医師の退職などで眼科が一昨年、精神科が昨年から、それぞれ休診となり、医師が宿直から日勤で連続36時間勤務となるなど負担が増加していた。
さらに、熊本大学の医局から派遣されている循環器科のベテラン医師が6月末に退職する意向。同医師は、民間病院勤務を希望し医局に戻らないため、医局からの後任派遣は厳しい情勢という。
県議5人は4日、知事に「同レベルの技術がある医師を派遣してほしい」「激務により、判断ミスも起きかねない。労働環境の改善を」などと訴え。東国原知事は「最大限努力する」と述べた。
県は今後、熊大医局に医師の派遣要請をするなどして医師確保に善処するとしている。
=2008/04/05付 西日本新聞朝刊=