ペンギンが空を飛ぶ映像を見て、一瞬本当かと思ってしまった。エープリルフールに英BBCが放送した「うそ」だ。
新聞各紙も「サルコジ仏大統領が元モデルの夫人より身長を高くする手術を受ける」「(大時計の)ビッグベンが故障でデジタル時計に」などとジョーク記事を競った。日本とのお国柄の違いを感じる。
時事通信外信部長の名越健郎さん(笠岡市出身)の最新刊「ジョークで読む国際政治」によると、政治的なジョークはロシアが本場で米国が新興という。どちらの国の人もスピーチは軽いジョークから入り「ジョークのセンスで、その人の知性が分かるとさえ言われる」。
一つ紹介する。マレーシアのマハティール首相の記者会見で記者団が質問した。「日本経済低迷の原因はどこにありますか?」「イースト(米国)を見すぎたことだ」。日本をモデルにした首相のルックイースト政策からきている。
ただ、政治家が会見などで述べたジョークが、問題発言として批判されることもある。特に事件事故などは被害者の心情を考えて慎重でなければならない。
米大統領選の民主党候補オバマ氏が以前来日した時、「小浜市から来た」と言ったと伝えられた。これに福井県小浜市が盛り上がっている。元気をくれる、こんなジョークなら大歓迎だ。