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沖ノ鳥島に「サンゴの盾」、5万株移植で水没防げ

2008年04月04日06時10分

 日本最南端の沖ノ鳥島(東京都小笠原村)でサンゴの増殖計画を進めている水産庁は、約5万株の稚サンゴを今月下旬に現地へ運び、海底に初めて移植する。順調に育てば、波による浸食などで島が水没するのを防ぐと期待されており、約40万平方キロの排他的経済水域(EEZ)を守ることにもつながる。

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サンゴを付着させたセラミック製の板=水産庁提供

 沖ノ鳥島でとった親サンゴを、沖縄県・慶良間諸島の阿嘉島にある社団法人水産土木建設技術センター(東京都中央区)のサンゴ種苗生産センターの水槽で産卵させ、約7万株を育てた。このうち約5万株を、沖ノ鳥島を取り囲むサンゴ礁の内側(半径約400メートル)に移植する。高さは1〜2センチで、セラミック製の板に付着させてある。

 稚サンゴは阿嘉島から船で運ぶ。現地では作業ダイバー8人が26日ごろから海底への移植を始め、5月上旬までに作業を終える計画だ。(山本智之)

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