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北京五輪の聖火が北京に到着 チベット問題で批判の中
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【北京=川越一】ギリシャの古代遺跡オリンピアで採火された北京五輪の聖火が31日午前、アテネから専用機で北京首都国際空港に到着した。聖火はその後、北京市中心部の天安門広場に運ばれ、厳重な警備態勢の中で式典が行われた。
式典には胡錦濤国家主席ら中国政府幹部らが出席。北京五輪組織委員会の劉淇会長が「聖火は五輪精神のシンボル。崇高な五輪精神が北京に到着した」などと述べ、五輪の成功を誓った。劉会長から聖火を手渡された胡国家主席が聖火台に火を点け、聖火リレーの開始を宣言した。その後、アテネ五輪陸上男子百十メートルハードル金メダリスト、劉翔がトーチを天安門の中に運び、式典の最後を彩った。
チベット騒乱に絡み、24日にオリンピアで行われた採火式典に国際ジャーナリスト集団のメンバーが乱入。30日にもアテネのパナシナイコ競技場外で抗議行動を行った活動家約20人が拘束された。同様の抗議行動や妨害行為に備え、天安門広場周辺には多数の警察官が配置され、地下鉄駅も封鎖された。
聖火は4月1日にカザフスタンのアルマトイに運ばれ、2日から国際ルートのリレーがスタートする。聖火は5大陸、約13万7000キロを巡った後、5月4日の海南島を皮切りに中国国内のリレーが始まる。5月上旬には世界最高峰エベレスト(中国名チョモランマ)に登り、6月下旬には騒乱発生地域を通過する。