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日本統治の遺産評価 米学者の著書、初翻訳 (1/2ページ)
【ソウル=黒田勝弘】日本統治時代(1910〜45年)の朝鮮(韓国)における資本主義企業の形成と発展を実証的に研究し、いわゆる”植民地近代化論”の有力な論拠になってきたカーター・J・エッカート米ハーバード大教授(朝鮮史専攻)の著書「日本帝国の申し子」が最近、韓国で初めて翻訳出版され話題になっている。
米国では1991年に出版され、「日本統治下での韓国人企業の実態を初めて客観的に研究したもの」として内外で高く評価されてきたが、韓国では「日本支配を美化するもの」との感情的反発から翻訳されなかった。日本では4年前に初出版(草思社刊)されあらためて関心を集めたが、韓国での出版は「日本統治時代を暗黒面だけではなく多様な側面を含め実証的、客観的に見るべき」という研究者たちの新しい動きを反映したものだ。