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「ダライ・ラマは親ナチ」の資料出回る
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【ワシントン=山本秀也】チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世が、ナチス高官やオウム真理教の麻原彰晃(本名・松本智津夫)死刑囚と親交があったとする資料が、米議会当局者の間で出回っている。在米中国大使館員らが回覧していた資料が、電子メールで議会スタッフらに送られ明るみに出た。ダライ・ラマ訪米を今月中旬に控え「中国政府による個人攻撃だ」(スミス下院議員)などと、あきれる声が強い。
「ダライ・ラマの隠れた真実」と題した写真つきの英文資料など3種類で、中国語が併記されたものもある。1930年代末のナチス高官との交流や、麻原死刑囚が80年代にダライ・ラマを訪ねた際の写真など、ダライ・ラマが独裁者や危険人物と交流を重ねたとする内容で、仏教の「卍」を逆向きにし、ナチスの「かぎ十字」と並べた変造らしい写真もある。
資料の存在を明らかにした下院外交委員会スタッフ、デニス・ハルピン氏は、「非生産的だ」と論評。産経新聞が入手したメールをたどると、ハルピン氏らに資料が送られたのは3月31日。27日には、在米中国大使館員ら10人あまりの間で回覧されていたことが分かった。