同志社大に留学中に獄死した韓国の国民的詩人、尹東柱(ユンドンジュ)の記念碑建立を宇治市内で目指す市民団体「詩人尹東柱記念碑建立委員会」が3日、府立宇治公園塔ノ島(宇治市宇治)への設置許可を求める要望書を山田啓二知事に提出した。
尹東柱は治安維持法違反容疑で逮捕され、1945年に27歳で獄死した。逮捕直前、学友と同公園の約1・5キロ上流をハイキングしていた。
同委員会は「宇治川の中州にある公園と尹東柱は縁がある。ぜひ設置を認めてほしい」と訴えている。
すでに石碑(高さ約2・1メートル、幅約1・4メートル)は用意され、石材店で「出番」を待つ。約900人から計約550万円の募金があり、計350万円の費用を賄えるという。同委員会の紺谷延子事務局長は「許可さえ得られれば、私たちの手で建立できる」と話した。
府都市計画課は「建立されれば公園の一部になるので、府立の施設としてなじむかどうか。また、公園と密接な関係があるのかどうかなどで判断する」としている。【大西康裕】
毎日新聞 2008年4月4日 地方版