小樽市にあった旧道立小児総合保健センターで99年1月に水頭症の手術を受け、医療過誤で寝たきりとなったとして札幌市内の女性(20)が道に1億3700万円の損害賠償を求めた訴訟は3日、札幌地裁(坂本宗一裁判長)で和解が成立した。道は将来の介護費用などとして計1億円を支払う。
道障害保健福祉課は「和解条件は女性側の主張がほぼ認められ、道側に厳しい内容だが、早期解決が望ましいと判断し和解に同意した」とのコメントを出した。
訴状によると、当時11歳だった女性は99年1月18日、頭痛と吐き気を訴え同センターで緊急手術を受けた。同28日、脳から管を抜く手術で心肺停止状態になり、常に介護を必要とする障害が残った。
センターは現在、道立子ども総合医療・療育センターに改称し、札幌市に移転した。【芳賀竜也】
毎日新聞 2008年4月4日 地方版