江原スピリチュアルは「非科学的」とフジテレビ。

フジテレビは4月2日に昨年月放送の番組内で江原啓之さんがスピリチュアルカウンセラーとして一般女性のカウンセリングを行い抗議を受けていた件で「非科学的な霊視を中核に置いたことが問題だった」との報告書を公表した。

問題になっていたのは2008年7月にフジテレビが放送した「ＦＮＳ２７時間テレビ」のコーナー「ハッピー筋斗雲」で江原さんが女性にカウンセリングを行ったもの。

コーナーの企画内容は東北で美容院を経営する女性を東京に呼び、江原さんが彼女の亡くなった父親の言葉を霊的視点から語るというものだった。
ところが、「震災被害者らにリンゴを贈るボランティアにかまけて美容院の経営を悪化させた」という内容に不満を持った女性が抗議したのだ。
ＮＨＫ、民放で作る「放送倫理・番組向上機構」（ＢＰＯ）の放送倫理検証委員会はこれを受け放送倫理に違反があったと判断。2008年1月21日、「人間の尊厳を傷つけかねない」とする意見書を通知し、３カ月以内に同委員会あてに改善策を報告するよう求めていた。

フジテレビではこれに応えて、「一番の問題点は非科学的、荒唐無稽（こうとうむけい）な霊視を番組の中核に置いたこと」と同局のホームページで番組制作での誤りを認めたもの。

間接的に江原さんのスピリチュアルカウンセリングを非科学的としている内容である。一方江原さんはこの件でフジテレビを批判し、「フジテレビの番組制作のありかたを遺憾に思います」「望まれていないカウンセリングとは知らされなかった」「テレビ局から虚偽の提案を受けた」と主張していた。