インド主要メディアは三日、インド五輪協会(IOA)が、ニューデリーで十七日に予定される北京五輪の聖火リレーのルートを九キロから三キロに短縮する方針を固めたと報じた。
インドはチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ十四世やチベット亡命政府を受け入れており、リレーに合わせて亡命チベット人らによる抗議行動や妨害が起きるのを懸念したとみられる。IOAは数日中に発表する。
ムカジー外相は二日夜、中国の楊潔?外相と電話会談し、聖火リレー成功のため必要な手段を取ると強調していた。
またダライ・ラマは声明で「(チベット暴動に対する)中国当局の弾圧の即時中止と逮捕拘束者の全員釈放のため、国際社会に支援継続を訴える」と表明、独立した立場の国際調査をあらためて要請した。負傷者が中国の病院を怖がり、十分な治療を受けられないとの情報もあるという。
さらにチベット暴動は「(中国支配への)根深い憤りの表れ」と理解を示した。
楊外相との電話会談で、ムカジー外相はダライ・ラマは宗教上かつ精神的な指導者とした上で、インド在住のチベット人に中国に敵対する政治活動を行わせないとの政府の立場を繰り返した。